I miss my お師匠さん
2018.04.03更新
ホームページの院長紹介の所属団体のところにアレキサンダー研究会とあるのにお気づきの方はいらっしゃるでしょうか?
あんまりそこまで読む方はいないかな・・・
以前勤めていた矯正歯科の院長先生がアレキサンダー研究会の世話人をされていたので、そのご縁で私は大学院を出たくらいからアレキサンダー研究会にほぼ毎年参加させていただいています。今年もアレキサンダー研究会の例会の案内のチラシがきました。
アレキサンダー研究会って何?って思うかたもいらっしゃるかもしれませんのでちょっと説明しますね。
R.G. “Wick” Alexaderという先生と一緒に矯正治療を研究していこうという会です。(めっちゃざっくりしててすみません)
そのアレキサンダー先生はどんな先生かと言いますと、アメリカの矯正の先生で、Alexander Disciplineというマルチブラケットでの治療システムを考案し、またそのシステムの良さを最大限に発揮できるアレキサンダーブラケットを開発した先生です。今のブラケットを使った治療システムの基礎となるものを作った先生と考えていいと思います。アレキサンダー先生は歯科矯正治療学の歴史を語る上で欠かせない、必ず名前が出て来るといっていいくらいのとても高名な先生なのです
アレキサンダー先生の著書です(私のバイブル!)
そんなすごいアレキサンダー先生なのですが、そんなすごい先生だとしかめっ面で職人的で怖い先生かと思うでしょ?ところが、実際会ってみると、とってもお茶目で会う人みんなを楽しくさせる素敵な先生なんです。セミナーの最初はアレキサンダー先生のハミングから始まり、先生の大好きなテキサスの歌を参加しているみんなで歌おう!というところから始まります。歯科関係の他のセミナーや講習会でそんな始まり方することはぜーったいあり得ません。初めて参加した時はほんとーうにびっくりしたのですが、周りの先生がみんな歌ってたので一緒に歌ってみたら楽しくて。2回目参加の時からは他の先生方と一緒に楽しく歌を歌ってます。歌詞もだいたい覚えちゃいました!
そしてアレキサンダー研究会に毎年参加されている日本の先生がたも勉強熱心でとても高名な先生がたなのにアレキサンダー先生のようにとても気さくで明るくていつもたくさんのことを教えていただいています。私もそんな先生がたみたいになりたいな〜といつも思います。
アレキサンダー先生がAlexander Disciplineを開発されたのは、ワイヤーを曲げたりする治療時の作業時間を減らしてその時間を患者さんともっとお話をする時間に使うためと習いました。矯正治療はドクターだけが頑張ってもダメな治療なんです。だから患者さんともっとお話をして患者さんをよく知って患者さんと一緒に治療のゴールを目指そうというコンセプトのもとに開発されました。いま私が使っている矯正装置はアレキサンダー先生が開発されたものとは違いますが、患者さんともっとお話をして患者さんを知って、一緒に治療を進めようというその考えはいつも私の中に大切なお師匠さんからの教えとして存在しています。
アレキサンダー先生は去年までは毎年日本の研究会の時には来日されて、日本の矯正の先生たちのためにセミナーをなさっていらっしゃいました。まだまだご健在なのですが、ご高齢のため去年の来日がラストということになってしまいました。今年の研究会はアレキサンダー先生のお考えをしっかりと受け継いだ研究会の重鎮の先生がたが行うセミナーになっています。
でもやっぱりアレキサンダー先生のお話を聞きたいな〜。お話を毎年聞くことで、慣れて雑になっている自分に気づくことができたし、わかっているつもりだったのにわかってなかったという再発見があったりで、いつも勉強になっていました。アレキサンダー先生がこないなんてお師匠さんに会えないみたいでやっぱり寂しいです・・・。そろそろ独り立ちしてちゃんとしなさいよってことなのかな〜。もしくはアレキサンダー先生に会いにテキサスに行きなさいってことかな?(笑)
アレキサンダー先生からのメッセージです。未来の患者さんのために役立ててね。E=Rだよ。忘れないでねっておっしゃってます。(Effort=Result)
忘れないように新しいホームページのブログにのせることにしました。