Angle Society of Orthodontistsのミーティングに参加してきました
2018.04.14更新
4月11日〜12日のお休みの日を利用して東京で開催されているAngle society of Orthodontistsのミーティングに参加してきました。
Angle society of Orthodontistsは日本語でいうとAngle矯正歯科医会になるのかな?
で、Angleというのは人名で、近代矯正歯科学の父と言われているEdward H. Angleという方のお名前からきています。(この方を知らない人は矯正治療をやってはいけません!と言ってもいいくらいの偉大な先生です。)
アメリカの先生が中心となっていますが世界各国から矯正歯科医が参加して、自身の研究や治療を発表しながら向上していこうという会です。はっきりと数えてはいませんが、今回参加された先生は半数くらいがアメリカからで、それ以外ではオーストラリア・タイ・韓国・台湾・日本・ドイツ・イタリアの先生がたとお話ししましたよ。
この会はメンバーからの紹介がないと参加できません。メンバーになるには初回はゲストとして参加して、2回目の参加で自身の研究と治療の発表をしてそれが認められればメンバーとなれるそうです。今回は私の大学院時代の指導教授と、お友達のオーストラリアの先生からお誘いを受けて、お二人と久しぶりにゆっくりお話しできるなと思い深く考えず参加したんですが、参加しているメンバーは本当に矯正学の世界で有名な方ばかりで、アメリカの矯正歯科学会誌でしょっちゅうお名前を見る方、論文を書く立場ではなく査読といって提出された論文をチェックをする方、大学の矯正科の教授の先生、etc・・・私なんかが参加してしまって本当に申し訳ございません!!!と後で本気で思いましたが、みなさん本当に気さくに話しかけてくださってとても居心地よくとても楽しかったです。
研究発表は日々の診療につながるものから基礎研究まで色々なものがありました。個人的には基礎研究で、振動が歯の移動に関わるタンパク質に影響を与える可能性があるという発表が面白いなーと思いました。日本にはまだあまり入ってきていないのですが、ここ数年、歯に振動を与えて矯正治療での歯の移動を加速させるという装置が話題になっています。積極的に使う先生もいるし、マユツバものだよという先生もいたりして、本当はどうなのかな?って思っていたので。それから他の発表では発表後のディスカッションが白熱していて日本の学会ではあまりみられないので、やっぱり日本人っておとなしすぎるのかな?と思ったりしました。
発表の時以外でも懇親会や何人かの先生がたと飲みに行ったりして矯正のお話だけでなく色々なお話しをしてとても充実したミーティングでした。こんな面白いことがあった!とかで笑いあったりとか、悩んでることも大丈夫!だんだん良くなるよ!と励ましてもらったりして本当に嬉しかったです。メンバーの先生がここは本当にファミリーの集まりみたいなのよとおっしゃっていたのがわかる気がしました。矯正治療の世界を先頭をきって切り開いている先生がたや、世界のいろんな国で同じように私の大好きな矯正治療を同じように頑張っている先生がたのお話しからかなり刺激を受けて、いつか私もここで発表できたらいいなと思いました。大変だけど少しずつ準備していきます!
桜花杯馬術大会
2018.04.09更新
私はお休みの日は乗馬をしておりまして、競技会にも時々出場させていただいております。
というわけで、先日、いつもの相方と一緒に桜花杯馬術大会に出場してきました
馬術の競技はいくつか種類があるのですが、私は馬場馬術というお馬さんの調教の進み具合を審査する競技に出ていて、その中でも初心者レベルのものに出ています。
お馬さんと一緒に20m×60mの大きさの馬場の中で決められた運動をします。その運動一つ一つをジャッジが審査していき、その点数を競うものです。
フィギュアスケートの乗馬版みたいなものと考えると分かり易いと思います
お馬さんや人の姿勢などの見た目も大切なので競技前にお馬さんのタテガミを編んでお団子にしたりします。
初心者レベルの競技とはいえお馬さんの調教のためにプロも出場していて、今回の競技会はプロとアマチュアの別なく順位づけをするのでもちろん入賞はなかったのですが、点数が前より伸びてきていて自分の中ではよかったなという結果でした。
私の相方のお馬さんはここ5年ほどずっと一緒に練習してきていますが、去年蹄を痛めたりして半年ほどお休みしていました。でも最近になって随分良くなってきて少しずつ練習に復帰してきています。まずは競技会に復活できて本当によかったです
相方とツーショット
馬場馬術の競技は本当に地味でコツコツ練習を積み重ねたものがとてもよく反映されます。今回のジャッジペーパー(採点表)も練習でできていることは出来ていて、出来ないことは出来てないというとてもわかりやすいものでした。
またコツコツと相方と練習を頑張ろうと思います!
矯正治療もコツコツの積み重ねがとても大事な治療です。
歯磨きも毎日毎日しっかりすることが大切ですし、取り外し式の装置・マウスピースであれば毎日しっかり決められた時間装着することがとても大切です。あ、明日矯正の日だから歯磨きしとこ!とか装置つけてみよ!はダメですよ(笑)そういう人は私たちがお口を見たらすぐわかるんですよ〜!
治療も皆さん一緒にコツコツと頑張りましょうね!
I miss my お師匠さん
2018.04.03更新
ホームページの院長紹介の所属団体のところにアレキサンダー研究会とあるのにお気づきの方はいらっしゃるでしょうか?
あんまりそこまで読む方はいないかな・・・
以前勤めていた矯正歯科の院長先生がアレキサンダー研究会の世話人をされていたので、そのご縁で私は大学院を出たくらいからアレキサンダー研究会にほぼ毎年参加させていただいています。今年もアレキサンダー研究会の例会の案内のチラシがきました。
アレキサンダー研究会って何?って思うかたもいらっしゃるかもしれませんのでちょっと説明しますね。
R.G. “Wick” Alexaderという先生と一緒に矯正治療を研究していこうという会です。(めっちゃざっくりしててすみません)
そのアレキサンダー先生はどんな先生かと言いますと、アメリカの矯正の先生で、Alexander Disciplineというマルチブラケットでの治療システムを考案し、またそのシステムの良さを最大限に発揮できるアレキサンダーブラケットを開発した先生です。今のブラケットを使った治療システムの基礎となるものを作った先生と考えていいと思います。アレキサンダー先生は歯科矯正治療学の歴史を語る上で欠かせない、必ず名前が出て来るといっていいくらいのとても高名な先生なのです
アレキサンダー先生の著書です(私のバイブル!)
そんなすごいアレキサンダー先生なのですが、そんなすごい先生だとしかめっ面で職人的で怖い先生かと思うでしょ?ところが、実際会ってみると、とってもお茶目で会う人みんなを楽しくさせる素敵な先生なんです。セミナーの最初はアレキサンダー先生のハミングから始まり、先生の大好きなテキサスの歌を参加しているみんなで歌おう!というところから始まります。歯科関係の他のセミナーや講習会でそんな始まり方することはぜーったいあり得ません。初めて参加した時はほんとーうにびっくりしたのですが、周りの先生がみんな歌ってたので一緒に歌ってみたら楽しくて。2回目参加の時からは他の先生方と一緒に楽しく歌を歌ってます。歌詞もだいたい覚えちゃいました!
そしてアレキサンダー研究会に毎年参加されている日本の先生がたも勉強熱心でとても高名な先生がたなのにアレキサンダー先生のようにとても気さくで明るくていつもたくさんのことを教えていただいています。私もそんな先生がたみたいになりたいな〜といつも思います。
アレキサンダー先生がAlexander Disciplineを開発されたのは、ワイヤーを曲げたりする治療時の作業時間を減らしてその時間を患者さんともっとお話をする時間に使うためと習いました。矯正治療はドクターだけが頑張ってもダメな治療なんです。だから患者さんともっとお話をして患者さんをよく知って患者さんと一緒に治療のゴールを目指そうというコンセプトのもとに開発されました。いま私が使っている矯正装置はアレキサンダー先生が開発されたものとは違いますが、患者さんともっとお話をして患者さんを知って、一緒に治療を進めようというその考えはいつも私の中に大切なお師匠さんからの教えとして存在しています。
アレキサンダー先生は去年までは毎年日本の研究会の時には来日されて、日本の矯正の先生たちのためにセミナーをなさっていらっしゃいました。まだまだご健在なのですが、ご高齢のため去年の来日がラストということになってしまいました。今年の研究会はアレキサンダー先生のお考えをしっかりと受け継いだ研究会の重鎮の先生がたが行うセミナーになっています。
でもやっぱりアレキサンダー先生のお話を聞きたいな〜。お話を毎年聞くことで、慣れて雑になっている自分に気づくことができたし、わかっているつもりだったのにわかってなかったという再発見があったりで、いつも勉強になっていました。アレキサンダー先生がこないなんてお師匠さんに会えないみたいでやっぱり寂しいです・・・。そろそろ独り立ちしてちゃんとしなさいよってことなのかな〜。もしくはアレキサンダー先生に会いにテキサスに行きなさいってことかな?(笑)
アレキサンダー先生からのメッセージです。未来の患者さんのために役立ててね。E=Rだよ。忘れないでねっておっしゃってます。(Effort=Result)
忘れないように新しいホームページのブログにのせることにしました。